オーガニック-韓国生活

韓国オーガニック生活。感じたこと。想ったこと。

韓国の「ローカルフードと生協運動」

3/26 Vol.5

講演: 韓国の「ローカルフードと生協運動」

이승홍 釜山ハンサリム生活協同組合事務局長

Hansalim | 生命を生かし地球を守る生活実践、ハンサリム生活共同組合

 

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スローフードの話やローカルフード、生協の話もおもしろかったが、最後のこの一言がやはりガツンと来た。環境問題やマクロビオティックなど「体や自然にいいこと」を伝えようとすると、かなり体力を要する。

マルチ商法や高価な矯正下着のよさを語る鼻息荒い人的な相手に有無を言わせないギラツキが出てしまう可能性があるから。

当然相手は後ろに少しずつひいて、自分の思いは全く届かないだろうし。自分の好きなもの、いいものを好きな人と共有したいという想いがあるのは当然だと思うが、今回の話では「他人には強要しない。もし、どうしても伝えたいなら、自分を好きにさせてから、伝える」のがミソだという。

信頼関係を築いてから、自分の思いを伝えるというのは、そういえば教育でも、商売でも通じる普遍的な原則だなと思う。

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【ハンサリム生活協同組合について】

韓国の協同組合は30年前、釜山からスタート。 ウォンジュで発達し、様々な組合ができた。(老人組合、ホームレスの組合など) ハンサリム生活協同組合は釜山で21年目。

 

「ハンサリム生活協同組合」 のポリシー。

1)肉類は基本的に売らない。しかし、名節(韓国の国民的祝日である旧正月、中秋)のときだけ売る。当然肉加工品も提供しない。ミョンテ(명태スケソウダラ)も売らない。

2)放射能汚染されたものは売らない。

3)輸入水産物・農産物は売らない。

 

【肉類に関して】: 昔ながらの牛1,2頭を飼っていた農家はなくなってしまい、家畜は全て「畜産農家」が育てるようになった。循環型ならば有機農業といえるが、大規模農家は循環型といえない。

例えば、昔は牛は自分で出産できたが、品種改良の上、人の手を借りないと出産できないようになっている。

ニワトリが一番ひどい。ニワトリの寿命は昔は20年だったが、現在のシステムではできる限り早く成長させて卵をたくさんめるように改良してきた。

また、昔ながらの在来鶏は春夏だけ卵を産んだ。 しかし、現在は季節も昼も夜も関係なく、年に300個も産ませる。そして、春が来たと錯覚させて卵を産ませる。

 

【食事について】: 食事は適切に食べるべきだ。 

三食食べるか、二食にするか?様々な説がある。しかし、昔の人々は早朝起きて力仕事をしたため、朝食べる必要があった。しかし、現代人は肉体労働を朝からする必要がないため、そのような人は二食食べる必要がない

 

【◆天然塩について】:

煮塩(자염)=海水を煮た製法。塩辛すぎず、 

現在の天日塩は日本から来た製法。 韓国は昔はいい塩分をとるため、キムチ、みそ、しょうゆなど発酵食品とともに塩分を摂取していた。

◆ジャヨム(煮塩자염)=海水を沸騰させて作る塩。

◆天日塩= 塩田に海水を導き入れ,太陽の熱で水分を蒸発させて食塩を作る方法。

 

◆米について】:

韓国では昔は9分付け(9分度분도 )で精米(도정)されていたが、今は12分づけ(12分度)までけずって精米されている。 漢方医院で「あなたは胃が弱いから玄米を食べるな」といううそに惑わされてはならない。玄米は30回は噛まなければいけないというが、現在世がそんな柔らかい白米をたべているひとが、同じような噛む回数で食べたら当然消化不良を起こすので。つまり、胃の問題ではなく、よくかんで食べてこそ、玄米はきちんと消化される。

 

※日本の食用の米と韓国の食用の米の精米歩合の差は調べてもよく分からなかったが、日本はだいたい大まかに1分つき、三分つき、五分つき、七分つきぐらいに分けられるのに対し、韓国は15分づけ(15分度)まで見られることもあり、そもそも何を白米とするかは消費者の感覚によるらしいので、精米歩合の基準に差が出たのかも?米の精米機である「精白度調節器」のダイヤルも15段階だった…。数値が大きいほど白米に近いのは両国同じ。

선비길 옆 이야기 : 네이버 블로그http://farmerno1.blog.me/220210994386

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%B2%BE%E7%B1%B3%E6%AD%A9%E5%90%88

 

◆有機農業について】:

有機農業とは3年以上化学肥料と農薬を使わないと法的に規定されている。しかし、本来は資源が100%循環可能な環境にいいものを投入するべきである。 有機農業=微生物が主人。

 

まとめ】:

① 適切に食べること。

②「自分のため」にすること。